2024/02/29
小学1年生の子どもにとって、「家庭学習」は悩ましい問題です。小学校低学年のうちから学習の基礎を築くことは、将来の学力向上にもつながります。
とくに、学校生活への期待と不安を抱える小学1年生の子どもたちは、家庭学習に取り組む上で親のサポートが欠かせません。小学1年生の段階で、基本的な学習習慣を身につけて内容を理解することで、6年間の学習がスムーズに進められます。家庭学習を通じて親子でのコミュニケーションを大切にしつつ、学びの楽しさを共有することが肝要です。
この記事では、小学1年生の家庭学習の内容や、おすすめの勉強方法について詳しく解説します。お子様の家庭学習に悩んでいる方は、ぜひご一読ください。
目次
文部科学省の「学校教育法施行規則に定める標準授業時数」によると、小学1年生の学習内容は国語が最も多く、次いで算数となっています。
国語では文字の読み書きや言葉の習得が中心となり、文章理解や自己表現能力の基礎を身につけます。算数では、数の大小や日常生活での計算を中心とした学習が行われます。基本的な計算力を1年生の段階で確立することが重要です。
どちらも1年生で得た知識が次の学年での基礎となるので、小学1年生の学習であっても甘く見ないほうがよいといえます。さらに、国語と算数で培った読解力や比較力は、他の教科や生活全般においても重要な役割を果たします。
小学1年生のうちから家庭学習に取り組むメリットは、大きく3つあります。
早い段階から家庭学習を習慣化することで得られるメリットを理解して、積極的に取り入れてみましょう。
家庭学習を通じて学校で習った範囲を復習することで、授業の理解度や定着度が向上し、自信につながります。小学1年生は、文字や計算、読解などを短期間で学ぶため、学校の授業や宿題だけでは情報を十分に覚えられない場合があります。
そこで、家庭学習の時間を確保して復習すると、学習した記憶が脳に定着しやすくなるのです。また、苦手な範囲を克服して理解度を高めることは、「子どもの自信」にもつながります。
子どもは、早い段階で学習習慣を身につけることが非常に重要です。小学1年生は、勉強に対する好き嫌いや苦手意識がまだ少なく、自然な流れで習慣を身につけやすい時期だとされています。
高学年になるにつれ、勉強に対する苦手意識が出やすくなり、学習習慣を確立するのが難しくなります。したがって、小学1年生のうちから家庭学習をルーティンとして取り入れることで、子どもが自ら学習に取り組む習慣が自然と身につきます。
家庭学習に取り組む際、親が子どもの音読や理解できない問題に対して一緒に考えてあげることで、親子でコミュニケーションが図れます。親が一緒に勉強に参加すると、子どもは満足感を感じつつ、勉強の楽しさも発見できます。
子どもの成長を身近に感じられる家庭学習は、親子の絆を深めながら子どもの学習意欲を高める方法だといえます。
小学1年生の家庭学習に使う教材としては、主にタブレットと紙テキストの2つのタイプがあります。それぞれメリットとデメリットがあるため、特徴を理解した上で、お子様に適した教材を選びましょう。
子どもが問題をゆっくり考えて解くことを好む場合には、紙テキストがおすすめです。紙テキストは、気が散る要素が少なく、目の前のプリントに集中して取り組めます。
子どもの学習意欲を高めたい場合には、タブレット教材がおすすめです。タブレットは多彩なコンテンツが収録されており、アニメーションや動画など、紙テキストでは表現が難しい教材も活用できます。また、小学1年生からプログラミングなどにも触れられます。
利用する際はメリットとデメリットを把握した上で、長時間のタブレット学習を避け、環境に気をつけてデメリットを解消する工夫をしましょう。
M.Eさん(新潟県)
私には小学1年生の息子がいます。息子は毎日学校から出された宿題をサクッと終わらせると、すぐにゲームをし始めるのですが、親としては「もう少し勉強時間を確保してほしい」と感じています。追加で市販のドリルなどを活用して家庭学習を充実させようと試してみたのですが、なかなか長続きしません。
息子自身が楽しく自主的に、かつ効果的にできる家庭学習はないかと悩んでいます。
この章では、小学1年生が家庭学習で取り組むべき学習内容について詳しく説明します。
家庭学習で何を行えばよいのかわからない方は、ぜひ参考にしてください。
国語の学習において注力すべき点は、文字の読み書き、語彙の習得、そして教科書の内容の音読です。とくに文字の読み書きが得意でないと、他の科目にも影響を及ぼす可能性があるため、重点的に取り組む必要があります。
小学1年生の算数では、主に数字の数え方や足し算、引き算が中心となるため、家庭学習でもこれらに重点を置いて学習を進めましょう。文章題がテストで出題されることもあるため、それに対応できる問題集を選ぶのがおすすめです。
その他に家庭で実践できる活動として、日記を書くことや読書が挙げられます。日記は文字を書く練習になりますし、自身の体験をわかりやすく表現する力を向上できます。また、読書はさまざまな知識を広げる一つの手段となり、読解力の向上にもつながります。
小学1年生が家庭学習でつまずいてしまうポイントは、いくつかあります。
お子様がつまずくポイントを理解することで、的確なアドバイスをかけられます。ぜひ参考にしてください。
小学1年生の国語学習でつまずきやすいポイントは2つあります。
どちらも大人であれば容易に理解できますが、単語や文節の意識が未発達な子どもにとっては難しいものです。「は」「へ」「を」などの使い分けに関しては、特定の場面で使われる「くっつき言葉」であることを伝え、手紙の交換などをしながら、遊びの中で使い方を教えてあげましょう。
拗音と促音に関しては、発音と文字の関連を意識させるために、「しゅくだい」「でんしゃ」「しょべるかー」といった拗音や促音を含む言葉を、大きな声で発音しながら実際に書いてみるのが有効です。声に出しながら文字を書く動作を通して、子ども自身が体感でき、スムーズに習得できます。
小学1年生の算数学習で特につまずきやすいポイントは、くり上がりとくり下がりの計算です。算数の山場ともされるくり上がり・くり下がりの計算は、「10がいくつといくつに分かれるのか」を理解できればスムーズに習得できます。
おすすめは、親子で「10」を素早く分解するゲームです。ゲームを通じて、計算の基礎をしっかりと身につけられます。はじめはゆっくりと進めていき、徐々に速くするなど工夫するとより効果的です。
国語と算数に共通するアプローチとして、問題文を声に出して読むのがポイントです。反復して読むことで場面のイメージが浮かび上がり、問題を理解しやすくなります。大事な箇所に線を引いたり、丸で囲ったりしながら、ゆっくりと読むのもおすすめです。
低学年のうちは、問題を後半まで読むと前半部分を忘れてしまうことがよくあるため、後で全体を見たときに必要な箇所が目に入るよう、線を引く癖をつけるのも有効だといえます。これらの癖は、早い段階から家庭学習で取り入れて、習慣化してしまうのが得策です。
M・Uさん(愛知県)
共働きのため時間と精神的な余裕が限られている中、子どもの家庭学習をどう進めていけばいいのか悩んでいます。夕食前の時間帯に市販のドリルを使っていますが、子どもにやる気がなく、泣きながら勉強している時すらあります。全ては子どもの将来のためですが、できれば子どもが楽しく勉強できるようになるのが理想です。
小学1年生の家庭学習の注意点は4つあります。
家庭学習をする際には、これらの注意点を意識して取り組んでみましょう。
長時間集中させるより、短時間で取り組めるようにするのがおすすめです。1年生の子どもたちは、まだ集中力が低く、過度な時間をかけると勉強が嫌いになる可能性があります。
したがって、まずは学校の宿題を習慣化し、その後10〜20分程度の短い時間で家庭学習を取り入れてみましょう。
小学1年生の勉強は、文字の読み書きや足し算、引き算など基本的な内容が中心です。早い時期に難しいドリルや問題集に取り組む必要はありません。
子どもがまだ勉強に慣れていない段階では、簡単な学習からスタートし、「できた」という成功体験を積極的に積み重ねていくことが大切です。
家庭学習は、学校の宿題が終わった後に取り組むべきです。まずは学校の勉強に集中し、毎日の宿題を優先的に完了させましょう。
低学年の段階では、学校の宿題が終わったら家庭学習で必要な補足や予習を行うといった方法がベストだといえます。
子どもが勉強しやすい環境を整えてあげることも大切です。学習机やその周りをきれいに整理し、子どもの気を散らす可能性のあるテレビやスマートフォンなどを手の届かない場所に移動させましょう。
また、子どもが勉強に専念できるように、勉強中は周りの音を抑える工夫も必要です。学習しやすい環境は、子どもの学習意欲を高め、効果的な学習の手助けとなります。
勉強を苦手にしない家庭学習のコツは、以下の6つです。
お子様に勉強への苦手意識を持たせないためにも、家庭学習を取り入れる前にぜひチェックしてみてください。
小学1年生の場合、宿題を除いた1日の学習時間は、約10分程度です。学年×10分が目安とされているため、1年生ならば10分が理想的な学習時間となります。
家庭学習は、お子様が「負担なく勉強が楽しいと感じる分量」に設定しましょう。毎日続けられる程度の量をお子様と話し合って決めるのがおすすめです。
正確に計算できたり、集中して取り組めたりした場合には、たとえそれがどんなに小さな進歩であっても褒めましょう。小学1年生の学校生活は、6歳の子どもにとって非常に大変なものです。
だからこそ、家庭で積極的に褒めることで自信をつけさせ、モチベーションを高めてあげましょう。ドリルにシールを貼ったり、花丸を描いたりするだけでも、子どもたちにとっては喜ばしいことになります。
家族での生活リズムやお子様の体力を考慮した上で、毎日の学習を継続できるような学習計画を立てましょう。週末にはお子様と一緒に翌週のスケジュールを立て、カレンダーに記入するのもおすすめです。
文字や漢字、計算の練習をバランスよく組み合わせ、計画通りに進められたら、たくさん褒めてあげてください。毎日10分の確保が難しい場合には、曜日を絞って取り組む方法を検討するのもよいかもしれません。
子どもが勉強モードになりにくい場合は、家庭でルールを決めるのも有効です。
たとえば、学校から帰宅して手を洗ったらすぐにテーブルに座って勉強を始めたり、夕方の子供向け番組を観終わったらタブレット学習を開始したりするなど、日常的な習慣を活かしてみましょう。
1〜2カ月続けることで、子どもは自然な形で家庭学習を習慣づけられる可能性があります。
10分程度の家庭学習でも、お子様のやる気がなかったり疲れていたりしているときには、時間が長く感じられ、集中できないこともあります。もし、疲れが学校や習い事から来ている場合は、学習計画を緩めて休息を取ることが重要です。
学習が理解できないとぐずっている場合は、楽しい雰囲気を作る工夫も必要となります。一緒に音読を楽しんだり、交代で読み聞かせたりと、まずは親が楽しそうに参加している様子を見せましょう。
少しの工夫で気分が変わり、学習のモチベーションが向上することがあります。
小学1年生で家庭学習をスタートする際の教材選びは、以下の点を意識しましょう。
この章を参考にして、お子様に適した教材を選びましょう。
学習教材は、主に紙とタブレットに分かれます。どちらにもメリットとデメリットがあるので、お子様の希望や向き不向きを考慮して選びましょう。
子どものやる気を尊重する場合は、タブレット教材がおすすめです。ゲーム感覚で学べて、継続的な学習が期待できます。一方で、書く力を強調したい場合には、紙教材が適しています。作文や記述問題などで、書くスキルを向上させる効果が期待されます。
小学生向けの家庭学習教材の価格帯は、およそ3,000〜5,000円が相場です。ただし、教材の種類や内容によって異なります。また、タブレット学習の場合は、端末代が別途かかることもあります。
これらの教材は、月額制で提供されるケースが多く、経済的な負担を避けるためにも自分の経済状況に合わせて選ぶことが大切です。家庭学習教材は、それぞれ特徴や得意分野、対象とする学力レベルが異なるため、目的を具体的に定めた上で慎重に選ぶようにしましょう。
小学1年生の中には、得意な分野を持つお子様も多いため、主体的に学習が進められる「さきどり学習」ができる教材を選ぶのもおすすめです。お子様の好奇心を活かし、自分のペースでどんどん進められるため、学校とは異なる楽しい家庭学習の時間となります。
ライター(イケダ)がおすすめする小学1年生の家庭学習は、大阪ガスが開発した無料アプリ「プリゼロ」です。プリゼロは、小学生のお子様の家庭学習に関する悩みをサポートする機能が充実しています。
他の家庭学習ツールとの一番の違いは、学校から配られる「プリントの管理」ができる点です。プリントをスマートフォンで撮影してアプリ内に写真データとして保存しておけるので、冷蔵庫に貼りつけたり、ファイルに閉じたりする必要がありません。また、家族との共有機能もあり、予定を家族間で簡単に共有できます。
プリント保存機能 | プリゼロプレミアム(月額200円税込)で、毎月300枚のプリント保存が可能。新聞や雑誌、チラシなどを撮影してストックし、家庭学習のネタとしても活用できる。 |
本の表紙保存機能 | 本の表紙を撮影して保存可能。子どもに見せて題名やあらすじを当てさせるゲームができるなど、学習の幅が広がる。 |
PDF取り込み機能 | プリゼロプレミアム(月額200円税込)で、PDF取り込み機能が利用可能。事前にダウンロードしておいたプリントを、プリントボックスのように保存できる。 |
成長の記録機能 | 自主学習で作成した問題や日記などをデータで保存でき、成長の振り返りに役立つ。 |
家族との連携 | 家族や友達と、共通のカレンダーでスケジュールを管理できる。 |
スクリーンショットの保存 | 子どもの作品やレシピ、学習の進捗などを簡単にスクリーンショットで保存可能。 |
プリゼロには、撮影機能やカレンダー機能など、小学生のお子様の家庭学習に役立つ機能が充実しています。これらの機能を上手に利用して、家庭学習に関する悩みを効果的に解決しましょう。
小学校低学年のうちから学習の習慣を身につけることで、将来の学力向上にもつながります。しかし、小学1年生の子どもにとって、「家庭学習」は親のサポートなしで継続できるものではありません。
親子で工夫して楽しみながら家庭学習を取り入れていくことで、親子のコミュニケーションが深まり、家庭学習をスムーズに習慣化できます。家庭学習の習慣は、一度身につけてしまえば、親の促しを待たずとも自主的に取り組むようになります。
小学1年生は、勉強が楽しいと感じられる大切な時期です。「プリゼロ」には、お子様が楽しい気持ちを抱けるような工夫がたくさんあります。親子で無理のない範囲で楽しく学べる家庭学習教材を検討しましょう。
さらに、「プリゼロ」なら、学校からもらったプリントをただ保管しておくだけではなく、工夫次第で自主学習のネタを集めたり、お子様の大切な思い出を残したりできます。
今なら、月額200円(税込)で追加の便利機能が利用できる「プリゼロプレミアム」が、1カ月間の無料トライアルを実施しています。アプリの使い心地を試してから継続するかを決められるので、ぜひこの機会にお試しください。
この記事を書いた人
プリゼロパートナーライター
元小学校教諭や塾講師、現在子育て真っ最中の専業主婦などさまざまな経歴や経験を持つプロライターの方々が集まっています
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